海が見える街 大磯町石神台

老いなき世界

 これまで、人の寿命は遺伝子の端にあるテロミアの長さに関係するとの考えがありました。これを覆す考えが「LIFESPAN 老いなき世界 」(東洋経済新報社2020年9月)で発表されていました。「老化は病気の一種であり、それは治癒できるものである」とする考えです。生きている以上、年をとることは避けられないと考えるのがこれまででしたが、これを否定するものです。遺伝子情報はデジタル情報でコピーされ、細胞は絶えず再生しているので、デジカメで撮った写真の情報がコピーしても画質の変化がないことと同じと言っています。老化が病気であれば、治療方法があるとしています。

「老いなき世界」を紹介したビデオがYOUTUBEにありましたので概要を案内します。詳細は下記リンクからか、出版物をご覧ください。

1 なぜ老化するのか

DNAがデジタルデータなのに、老化が起きる原因。

DNAの損傷が激しいと、その修正を担当しているエピゲノムが、もう一つの担当であるタンパク質を作る指示ミスが起こる。従って

DNAが修理され読み取れて、エピゲノムが正常に働くようになれば、正常なタンパク質が作られる。よって修復機能を高めればアンチエイジングになる。

コトバンクよりエピゲノムとは DNAの塩基配列は変化せず、DNAやヒストンへの化学修飾が規定する遺伝情報。後天的な環境要因によって遺伝子発現が制御される。

2 DNA修復機能を高める方法

 その方法は、DNAを適度なストレスにさらすことだと言っています。このストレスにより適度なDNAの損傷が起こり、DNA修復プログラムが適切に働くことになります。具体的には次の方法が案内されています。

  • 食べる量と回数を減らす。 カロリー制限と断食(カロリー30%減、1日のうち16時間何も食べない時間をつくる。まだ研究段階)
  • タンパク質を制限する (植物性タンパク質を取るべき。動物性タンパク質に比べ、摂取効率が悪く、適度なストレスとなる。)
  • 従来から言われている適度な運動(石神台のような坂道の散歩など)
  • 暑さと寒さに体をさらす。(寒さの中での散歩など)