海が見える街 大磯町石神台

大谷石積みの補修

石神台の住宅は道路面より高くなっていて、大雨による冠水を防ぐ構造になっています。その壁面は大谷石が積まれた景観です。この大谷石(おおやいし)積みは、神奈川中央交通による1978年住宅販売開始以前の土地造成時の施工で、40数年が経過しています。最近では大谷石積みの経年による表面の劣化や、苔の発生などが見られ皆さん次のような、いろいろな方法で対応されているようです。

  • 大谷石積みを撤去し、コンクリート壁面にする。
  • 大谷石積みを残したまま、表面を鉄筋コンクリートで補強する。
  • 大谷石積みを残したまま、目地の剥がれ部分にモルタルを埋めなおす。
  • 大谷石積みを残したまま、高圧洗浄機で表面の劣化部分をはぎ取り、モルタルをかぶせる。
  • その他の方法 YouTubeでもいろいろな方法が紹介されています。

補修目的は擁壁の崩落防止や強度の改善目的と外観の改善目的に分けられるでしょう。今回紹介の方法は外観の改善が主目的になります。

 大谷石積みの経年による劣化は、大谷石の全体には影響しておらず、温度による膨張率の違いで目地のモルタルが剥がれ、さらに大谷石の表面層にしみ込んだ雨水が冬季の凍結により膨張し、表面層2~3cmが剥がれるものです。

 そのほかの問題としては、最上段にかぶせてある笠石と呼ばれる積み石が、内側の盛り土で押し出され、あるいは東日本大震災のような地震動でズレがおきていることがあります。

いろいろ検討し次のような方法で比較的安価に、外観もあまり目立たない修繕ができたと思っているので紹介します。

白い部分が、高圧洗浄機で剥がした箇所です。
補修後、数年経過して汚れています。
大谷石積みの再生

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